俺のギター部屋ブログ
吉田拓郎さんに教わった弾き方いろいろ
ギターやベースを始める初期段階で覚える奏法に、ハンマリング・オンとプリング・オフというのがあります。
最初の音は右手で弦を鳴らして出し、次の音(最初の音より高い音)を同じ弦で弾くときに、右手を使わず左手の指をフレットに叩き付けるようにして音を出すのがハンマリング・オン、逆に左手の指で弦を引っ掻いて、最初の音より低い音を出すのがプリング・オフです。
ハンマリング・オンを多用したフォーク系歌手に吉田拓郎さんがいます。カーターファミリー・ピッキングと併用した「今日までそして明日から」、プリング・オフと組み合わせた「旅の宿」、どちらも1970年代のフォーク少年たちを虜にし、恰好のギター練習曲となった名曲です。
70年代フォークでギターを始めた世代の多くは、ハンマリング・オンもブルースハープもオルタネイト・ピッキングもスリーフィンガーも、およそフォークと名の付くギターの弾き方のほとんどを吉田拓郎さんの真似をすることで習得しました。
1946年生まれの吉田拓郎さんはアルバム『御伽草子』で「ビートルズが教えてくれた」(作詞は岡本おさみ氏)と歌いましたが、「ギターのあるライフスタイル」や「ギターを弾く楽しさやかっこよさ」をそれより若い世代に教えてくれたのが他ならぬ吉田拓郎さんです。
でもそろそろ吉田拓郎さんに教えてもらったたくさんのことを忘れなければいけない時期にきているのかもしれません。
拓郎節ではない、自分の歌を歌うために。