俺のギター部屋ブログ
ほんの少しギターを弾けるようになったなら
先週、ラジオ番組パーソナリティでタレント、随筆家、元放送作家、作詞家でもあった永六輔さんがお亡くなりになりました。
訃報を聞いたとき私はたまたま川﨑市の大学病院に1週間の予定で入院していました。
病室のテレビ画面に映された永さんの写真はずいぶんとお歳を召され、私が知る「永六輔」とは別人で、なんとも言えない気持ちになりました。
知っていると言っても私がお会いしたのは永さんがまだ47歳の頃の一度だけで、1980年、主宰する「永六輔一座」から私に声がかかり、アマチュアで少し名の売れたシンガー・ソング・ライターとして一座に所属したその時だけでした。
リハーサル中に私が作った歌に対してある理由からひどく本気で叱られたのですが、今ではそれも夢の中のような思い出です。
今にして思えば九州のただの田舎者の大学生だった私が永六輔さんのような高名な作詞家と親しくお話が出来たのは、ほんの少しギターが弾けてほんの少し歌が歌えたからにすぎません。
そんな過去に味をしめたわけではありませんが、俺のギター部屋は、生徒様に「ほんの少し」だけでもギターを弾けるようになってほしいと考えて始めたギター教室です。いやむしろギターを弾くことより、ギターを弾けるようになったあとにどうするかを生徒様と一緒に考えたいと思って始めた教室です。
たくさんでなくていいのです、少しだけギターが弾けるようになることで何人かの友達ができ、いくつかの経験や喜びに出会い、その人なりに出来る限りの楽しい思い出を作ってほしいと考えています。
しゃかりきになる必要などありません、ほんの少しギターが弾けるようになればただそれだけで、わからないけれど人生もほんの少し愉しくなるような気がするのです。
俺のギター部屋では「弾ける」「歌える」「創れる」と、ギターを楽しみつくす3つのコース設定で、入門者から経験者まで生徒様全員がギターを愉しんでいらっしゃいます。
36年前に偶然出会いお世話になった永六輔さんに、謹んで哀悼の意を表します。